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処遇改善加算を取っているか確認する方法|介護サービス情報公表システムで区分まで見られる(保育は施設ごとに非公表)

勤務先や、転職を考えている職場が、処遇改善加算を取っているか。答えを先に書くと、介護は厚生労働省の介護サービス情報公表システムで、事業所ごとに介護職員等処遇改善加算の区分ごとのありかなしを見られます。障害福祉は、独立行政法人福祉医療機構(WAM NET)の障害福祉サービス等情報検索で、福祉・介護職員等処遇改善加算のありかなしを見られます。保育は、施設ごとの処遇改善等加算の取得状況は公表されていません(2026年10月3日確認)。

ただし、介護の公表システムの表は、記入日の前の月から直近1年間の状況で、いまの区分と同じとは限りません。1人ずつにいくら払われているかも分かりません。この記事では、3つの分野でどこで何が見られるか、画面の見方、気をつけることを、国の資料の原文でまとめます。

処遇改善加算を取っているかを確かめる場所。介護は介護サービス情報公表システム、障害福祉はWAM NETの障害福祉サービス等情報検索で、事業所ごとに区分のありかなしが見られる。保育は施設ごとの取得状況が公表されないので園に聞く

要点

介護
介護サービス情報公表システムの事業所のページで、介護職員等処遇改善加算の区分ごとのありかなし
障害福祉
WAM NETの障害福祉サービス等情報検索の事業所のページで、福祉・介護職員等処遇改善加算のありかなし
保育
施設ごとの処遇改善等加算の取得状況は公表されない。勤めている園に聞く(職員への周知は区分2・3の要件)
注意
介護の表は記入日の前の月から直近1年間の状況。記入日を必ず見る
手がかり
介護の加算Ⅰ・Ⅱ(6月からはⅠイ・Ⅰロ・Ⅱイ・Ⅱロ)の事業所は、職場環境の取組を事業所の特色の欄などで公表する決まり
確認日
2026年10月3日

厚生労働省・こども家庭庁・福祉医療機構の公表資料より編集部作成(2026年10月3日確認)

どこで何が見られるか(介護・障害福祉・保育)

分野見る場所見られること見られないこと
介護介護サービス情報公表システム(厚生労働省)介護職員等処遇改善加算の区分ごとのありかなし(記入日の前の月から直近1年間)、職場環境の取組(事業所の特色)1人ずつの支給額、配分の方法
障害福祉WAM NETの障害福祉サービス等情報検索(福祉医療機構)福祉・介護職員等処遇改善加算のありかなし、職場環境の取組1人ずつの支給額、配分の方法
保育ここdeサーチ(子ども・子育て支援情報公表システム)モデル給与、人件費比率、人員配置施設ごとの処遇改善等加算の取得状況
厚生労働省の介護サービス情報公表システムの案内、福祉医療機構の障害福祉サービス等情報公表システム操作説明書、こども家庭庁の子ども・子育て支援情報公表システムの入力要領より編集部作成(2026年10月3日確認)。※スマートフォンでは横にスクロールできます

介護:介護サービス情報公表システムでの見方

介護サービス情報公表システムは、全国の介護サービス事業所の情報を公表している厚生労働省のサイトです。解説のページは「介護報酬の加算の有無などから、介護サービス事業所が、より高い水準のサービス提供に向けた取組みを行っているかどうか(サービスの質の向上に努力しているか)をみることができます。」としています。処遇改善加算は、次の順で見られます。

  1. 都道府県を選び、事業所名や地域、サービスの種類で事業所を探す
  2. 事業所のページで「事業所の詳細」を開き、「サービス内容」のタブにある「介護報酬の加算状況」の表を見る(事業所の概要のページにある「介護報酬の加算状況を見る」ボタンからも開けます)
  3. 介護職員等処遇改善加算の行で、どの区分がありになっているかを見る
  4. ページにある記入日を見る(表は、記入日の前の月から直近1年間の状況です)

使い方のページは、このボタンについて「介護報酬の加算状況の一覧を表示します。」と案内しています。加算の説明のページは、介護職員等処遇改善加算を「介護職員等の賃金改善に関する計画を介護サービス事業所等の所在する都道府県知事等に届け出て、加算額以上の賃金改善を実施している場合に算定される加算です。」と説明しています。

区分の名前は、事業所が報告した年度で違います。厚生労働省が2026年8月14日に示した令和8年度の調査票(介護保険最新情報 Vol.1535 の別添)と、編集部が見た事業所のページでは、次のとおりでした。

  • 2026年度の報告:(Ⅰ)イ・(Ⅰ)ロ・(Ⅱ)イ・(Ⅱ)ロ・(Ⅲ)・(Ⅳ)。Ⅰロ・Ⅱロが、2026年6月からの上乗せの区分です(→介護の処遇改善加算2026はいくら?)
  • それより前の報告:(Ⅰ)〜(Ⅳ)
  • 訪問看護や居宅介護支援など、2026年6月に加算ができたサービス:2026年度の調査票では区分のない1行です。それより前に記入されたページには、処遇改善加算の行がありません

表のありは、記入日の前の月から直近1年間に、その加算を算定したことを示します。記入日が古いページでは、いまの区分と違うことがあります。2026年10月3日に編集部が見たページでも、記入日が2026年9月で2026年度の区分のものと、記入日が2025年で以前の区分のものがありました。

加算Ⅰ・Ⅱの事業所は、職場環境の取組も公表する

介護の通知は、加算Ⅰ・Ⅱ(2026年6月からはⅠイ・Ⅰロ・Ⅱイ・Ⅱロ)を算定する場合は「職場環境等の改善に係る取組について、ホームページへの掲載等により公表すること。」としています。具体的には、介護サービスの情報公表制度を活用して加算の算定状況を報告し、実施した取組項目とその具体的な内容を、公表システムの事業所の特色の欄に記載するよう求めています。報告の対象になっていない場合などについては「各事業者のホームページを活用する等、外部から見える形で公表すること。」としています。

そのため、公表システムの事業所の特色のページに、賃金改善以外の処遇改善の取組が載っていれば、上位の区分を取っている手がかりになります。ただし、特色の欄が空でも、加算を取っていないとは限りません。ホームページで公表している事業所もあるほか、2026年度は、上乗せ区分の特例要件を満たす事業所が、処遇改善計画書で2027年3月末までに取り組むと誓約すれば、申請の時点から職場環境等要件を満たすものとして扱われます(同じ通知)。加算の有無は、介護報酬の加算状況の表で確かめてください。

障害福祉:WAM NETの障害福祉サービス等情報検索での見方

障害福祉サービスの事業所は、独立行政法人福祉医療機構の障害福祉サービス等情報公表システムで探せます。案内のページは「検索結果一覧から該当する事業所をクリックしていただくと、事業所詳細情報が表示され、事業所(法人)の基本情報や、運営情報を閲覧することができます。」としています。

  1. WAM NETの障害福祉サービス等情報検索で、地域やサービスの種類から事業所を探す
  2. 事業所詳細の「サービス内容」のタブにある「障害福祉サービス等の加算状況」で、福祉・介護職員等処遇改善加算の(Ⅰ)〜(Ⅳ)のどれがありかを見る
  3. 同じ欄の職場環境の項目で、取組の内容を見る
  4. ページ上部の公表年月日を見る

2026年10月3日に編集部が見た3つの事業所のページでは、区分は(Ⅰ)〜(Ⅳ)の行で、2026年6月からのⅠイ・Ⅰロなどの行はありませんでした。ページ上部には、以前の加算の名前(特定処遇改善加算)での表示も残っていました。障害福祉の加算の区分と金額は障害福祉の処遇改善加算2026はいくら?にまとめています。

障害福祉の通知にも、介護とほぼ同じ公表の決まりがあります。加算Ⅰ・Ⅱ(Ⅰイ・Ⅰロ・Ⅱイ・Ⅱロ)を算定する場合について、「具体的には、障害福祉サービス等情報公表制度を活用し、処遇改善加算の算定状況を報告するとともに、職場環境等要件を満たすために実施した取組項目及びその具体的な取組内容を記載すること。」「当該制度以外においても、各事業者のホームページを活用する等、外部から見える形で公表すること。」としています(2026年3月31日の通知。岡山県のホームページに掲載されたもので確認)。

保育:施設ごとの加算の取得状況は公表されない

保育所や認定こども園は、こども家庭庁のここdeサーチ(子ども・子育て支援情報公表システム)で探せます。ただし、処遇改善等加算の取得状況は、施設ごとには公表されません。施設が経営情報を入力するための入力要領は、各種処遇改善等加算の取得状況や職員の賃金などを報告するよう求めたうえで、「ご入力いただいた内容は、個別施設・事業者単位での公表は行いません。」としています。こども家庭庁の資料も、公表の方法について「詳細な経営情報については、個別の施設・事業者単位での公表は行わない。」としています。

施設ごとに公表されるのは、人件費比率やモデル給与などです。モデル給与について、入力要領は「実際に在籍する職員個人への支給実績ではなく、報告対象施設・事業の賃金規定等の根拠に基づき、職種や経験年数等の属性に応じたモデル化された給与額のことを指します。」としています。

働いている園が加算を取っているかは、園に聞くのが確実です。こども家庭庁と文部科学省の通知「施設型給付費等に係る処遇改善等加算について」は、区分2・区分3の要件の一つに「賃金改善の具体的な内容を職員に周知していること。」を挙げています。区分ごとの対象と金額、市町村への問い合わせ先は保育士の処遇改善等加算はいくら?にまとめています。

職場を比べるとき・働き始めてから聞くこと

  1. 公表システムで、処遇改善加算の区分と記入日(障害福祉は公表年月日)を見る
  2. 面接などで、いまの区分と、処遇改善の分をどの賃金で払っているか(基本給・毎月の手当・賞与・一時金)を聞く
  3. 働き始めてからは、処遇改善計画書の内容と賃金改善の方法を確かめる

介護では、厚生労働省の「介護職員等処遇改善加算に関するQ&A(第1版)」の問1-10が、「処遇改善計画書の内容及びキャリアパス要件Ⅰ~Ⅲを満たすことの書類については全ての介護職員等に周知することが必要」としています。通知は、職員から照会があった場合は「書面を用いるなど分かりやすく回答すること。」に努めるよう事業者に求めています。聞き方と相談先は処遇改善手当がもらえない・少ないときは?にまとめています。

編集部の見方:公表システムで分かるのは、その事業所が加算を算定していたかどうかまでです。介護では、区分の名前(Ⅰロ・Ⅱロ)から、介護職員に月0.7万円の上乗せがある区分かどうかも分かりますが、1人ずつの支給額や払い方は事業所が決めます。職場を比べるときは、公表システムで区分と記入日を見たうえで、面接や働き始めてから払い方と時期を聞くのがよさそうです。

よくある質問

公表システムで処遇改善加算がありになっていれば、手当はもらえますか?
事業所が加算を算定していたことは分かります。加算は事業所に支払われ、配分は事業所が決めるため、1人ずつの額や払い方(基本給・毎月の手当・賞与・一時金)は勤務先に確かめてください(処遇改善手当がもらえない・少ないときは?)。
保育園が処遇改善等加算を取っているか、ネットで調べられますか?
ここdeサーチでは、施設ごとの処遇改善等加算の取得状況は公表されていません。施設ごとに見られるのは、モデル給与や人件費比率などです。区分2・区分3の要件に職員への周知があるため、勤めている園には聞けます(保育士の処遇改善等加算はいくら?)。
ケアマネの事業所(居宅介護支援)も公表システムで分かりますか?
居宅介護支援は2026年6月に処遇改善加算ができたばかりで、令和8年度の調査票では区分のない1行で示されます。それより前に記入されたページには、処遇改善加算の行がありません(ケアマネにも処遇改善加算)。
事業所の特色の欄に処遇改善の取組が無ければ、加算を取っていないのですか?
そうとは限りません。通知は、ホームページで公表する方法も挙げています。また2026年度は、上乗せ区分の特例要件を満たす事業所が2027年3月末までに取り組むと誓約すれば、申請の時点から職場環境等要件を満たすものとして扱われます。加算の有無は、介護報酬の加算状況の表で確かめてください。

出典

本記事の決まり・画面の項目は、上記の公表資料と、編集部が2026年10月3日に公表システムで見た事業所のページ(介護・障害福祉の数件)によります。公表システムの画面や項目は変わる場合があります。「編集部の見方」は、公表資料をもとにした編集部の見立てで、厚生労働省・こども家庭庁の見解ではありません。当編集部は、記事で取り上げる事業所・求人サービス各社の関係者ではありません。